面接で聞かれる定番の質問である「ガクチカ」。選考結果を左右する重要な項目ですが、どれくらいの長さで回答すれば良いか迷いますよね。
回答目安は1分ほどであることが多いですが、面接の場によって臨機応変に回答の長さを調整することが求められます。
また、面接官の質問の仕方や指示に応じてガクチカをどれくらい話すか瞬時に調整しなければなりません。
この記事では、面接で話すガクチカの長さや評価されやすい伝え方について解説します。
目次
1. 面接で話すガクチカの長さはどれくらいが良い?
適切な長さは場合によって異なる
面接でのガクチカの回答目安は1分程度であることが多いものの、実際は面接官や企業に応じて臨機応変に回答の長さを変えることが求められます。
また、回答すべき内容も面接官がどのように質問してきたかによって、内容の長さをカスタマイズする必要があります。
よって、自分のガクチカを話す際は、ガクチカや挫折経験、活きた強みなど必要な回答要素からその場に合った長さの回答をすることが重要です。
集団面接の場合
集団面接では、個人面接よりも求められている要点を抑えて的確に回答する必要があります。
面接官は限られた時間内で複数人の学生を審査しなければなりません。
そのため、ガクチカを質問する際は「学生時代に取り組んだことを30秒程度でお答えください」など概要だけを簡潔に聞き、後からそれぞれの学生に深掘りするケースが多いです。
簡潔に回答することが求められる一方で、ありきたりな回答ではインパクトが残せず、評価されにくくなってしまいます。
結果を数値で示す、リーダー経験をアピールするなど簡潔な回答の中に、差別化できるワードを入れて答えましょう。
個人面接の場合
個人面接の場合は、回答の長さを気にしすぎるのではなく、相手の質問の意図を理解して適切な回答をすることが重要です。
ガクチカを聞かれた後は、ガクチカの深掘りをされることが多いので深掘りをしてほしい部分をあえて回答に入れておくと自分をアピールしやすくなります。
例えば、自身の主体性をアピールしたい場合は「1年生から長期インターンに取り組んだ」「インターン生リーダーとして全体契約率15%向上に貢献した」などと伝えます。そうすると面接官は、インターンを始めたきっかけやインターン生リーダーとしてどのような行動をしたのか深掘りすることが多いので、主体性をアピールしやすくなるのです。
長すぎても短すぎてもNG
ガクチカの回答は、自分を最大限アピールしようと長すぎる回答をしても意味がありません。
一方で、簡潔に伝えることを意識して短すぎる回答をしても面接官に魅力が伝わらず、評価されにくくなってしまいます。
長すぎの場合
長すぎる回答をすると、結局伝えたいことが何かわからずに面接官が飽きてしまう可能性があります。
長すぎる回答では、面接官が質問した内容以外のことを話してしまうケースが多いです。
自分が聞いた質問でないことを回答していると「求められていることを適切に理解できていない」と評価され、マイナス評価を受けてしまうでしょう。
回答のなかで面接官が気になった箇所は後から質問されることが多いです。
後から深掘りしてもらうためにも、あえて回答に余白を設けて全てのことを話しすぎないように意識しましょう。
短すぎの場合
簡潔な回答を意識して短すぎる回答をしても、どのような経験だったのか伝わらず面接官の印象に残らない可能性があります。
例えば、ガクチカを聞かれて「カフェのアルバイトを1年間していました」とだけ答えてもどのような店でどの役職としてどのように貢献したのかが全く伝わりません。
面接官としても、深掘りをする箇所もなく次の質問にいってしまう可能性があります。
さらに、面接官の求める回答ができていないことで、コミュニケーション能力や論理的に説明する力が乏しいと評価され悪い印象を与えてしまう可能性もあるのです。
2. 適切な回答時間を見極める方法
適切な長さは場数を踏むごとにはっきりしてくる
適切な回答の長さは場数を踏むごとに判断できるようになります。
集団面接の場合は、他の学生の回答の長さをもとにどれくらいの長さが適切なのか知ることができます。
一番おすすめなのは、先輩や友人と模擬面接をすることです。
模擬面接でフィードバックをもらうことで、面接官が求めていることに的確に回答できているのか、回答の長さは適切なのか客観的な意見をもらうことができます。
面接の場数を踏むと、緊張しにくくなり面接官の質問の仕方によって臨機応変に回答の長さを調整できるようになります。
面接官の指示があったらそれに従う
面接官の指示があったらそれに従いましょう。
1分程度の回答を求められることが多いので、模擬面接や事前の練習でガクチカを1分程度で答えられているか確認します。
30秒で簡潔な回答を求められたらどう答えるのかなど、面接官の指示を想定して事前にある程度準備をしておくと適切な長さで回答することができます。
質問のされ方・相手の雰囲気によって臨機応変に対応
質問のされ方や相手の雰囲気を読み取り、臨機応変に対応しましょう。
例えば、「学生時代に頑張った経験と、そこで活きたあなたの強みを教えてください」と聞かれた場合は、ガクチカに自身の強みをつなげて回答する必要があります。
自分が回答しているときに、面接官がより詳しく聞きたがっているのか、次の質問をしたがっているのかも確認し、適切な長さで回答を終えましょう。
真面目な雰囲気の面接では、適切な回答を1分程度で行います。
話している際に相手の感触が良い、フランクな雰囲気で面接ができている場合は短めに回答して、相手が気になっているところを深ぼってもらうと高評価が得やすくなります。
3. 面接でガクチカの丸暗記はOK?
ガクチカの丸暗記はおすすめできません。
丸暗記したガクチカを回答すると、どうしても表情や抑揚がなくなります。
特に、オンライン面接の場合、実際は用意していなくても資料を読んで回答しているように感じ、人間性が評価されにくくなってしまいます。
ガクチカをうまく話せるか不安になる場合は、概要だけ型を決めておいて模擬面接や実際の選考でガクチカをスムーズに回答できるように慣れていくのがおすすめです。
一字一句覚えるよりも、面接官が求めている内容を適切に回答できるようになり、表情が豊かになると自信が伝わり高評価を受けやすくなるからです。
ガクチカを丸暗記して完璧な文章を抑揚なく回答するよりも、完璧な文章でなくても自分なりの言葉、自信を持って回答した方が、評価は高くなります。
丸暗記に費やす時間を模擬面接などの面接練習に使い、評価されやすい回答ができるように内容面、伝え方ともにブラッシュアップさせるのがおすすめです。
4. 面接でガクチカを聞かれる理由
そもそもなぜガクチカは面接での定番の質問なのでしょうか。
理由は主に下記の2つです。
自社とマッチした人材なのかを判断するため
1つめはその会社との相性を判断するためです。
ガクチカの回答からは、その人のこれまでの経験や興味、強みなどが分かります。
会社の求める人物像にどれだけ合っているのか、強みがその会社でどのように活かせられるのかを判断することができるのです。
また、企業と全く合わない強みをアピールしている場合は、企業研究ができていない、ミスマッチな人材と見極めることができます。
ガクチカは優秀な人材、かつ会社と相性が良く入社をした場合に会社に貢献できるか判断する材料として、最適な質問なのです。
その人の人間性を理解するため
ガクチカの回答では、その人の人間性を理解することができます。
新卒採用の選考では、会社の業務内容に直結するスキルや経験はあまり求められていません。
経験やスキルは入社した後につけることができるので、入社した後にしっかりと努力ができる人材なのか、忍耐力があるのかなど人間性を重視して採用を行います。
ガクチカの回答では、直近数年間をどのように過ごしてきたのか、問題に直面したときにどのように対処できる人間なのか知ることができるので、人間性が理解しやすいのです。
チームやグループで活動した経験などからも、会社で協力してプロジェクトを進められる人材かどうかも判断しています。
5. ガクチカをしっかりと伝える方法
最後に評価されやすいガクチカの伝え方を紹介します。
最も伝えたいことは最初に簡潔に伝える
最も伝えたいことを最初に伝える「結論ファースト」は最も重要です。
「どのような活動でどのような成果を出したのか」という結論をはじめに伝えないと、ガクチカの内容を知らない面接官は、結局何を経験したのか理解しにくくなってしまいます。
インパクトのあるガクチカだったとしても結論が出てくるまで、内容が入ってきにくくなり、印象が薄れてしまいます。
「大学2年生より家庭教師サービスの営業インターンに取り組み、半年でインターン生30人中1位の契約率を達成しました。」など数値を交えて結論を述べましょう。
全体として内容の要点をきっちりおさえる
回答の要点をおさえて、無駄な回答はしないようにしましょう。
ガクチカの回答で、面接官に聞かれた内容以上の回答をしても評価には繋がりません。
求められている要点、アピールしたいポイントを簡潔に伝えるようにしましょう。
また、自分では理解できても初めて聞いた人には理解できない部分があることも考えられます。
一度、友人や家族に聞いてもらい、話の内容に疑問点が生じないか、確認してもらいましょう。
ハキハキ話していく
面接全体を通じて、ハキハキと笑顔で自信を持って回答しましょう。
面接中は回答に必死になり、笑顔がなくなったり声が小さくなってしまいがちです。面接では回答の内容だけでなく、回答の姿勢も見られています。
面接官に人柄が伝わるように、ハキハキと明るく回答することも意識してみましょう。
特に、オンライン面接の場合は人柄をアピールしにくいので、少し大袈裟に感じるほど表情を豊かにしたり、ボディランゲージを取り入れるのもおすすめです。
言葉で伝えた強みを面接の話し方など言葉以外からの情報でも伝えられるとベストです。
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